Neal YoungはHeart of goldを探し続け、爺婆は健康を探し続ける

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 さて、今日は会社の健康診断なんだが、おれはもう10年近く受けていない。健康診断なんか不要だと思っているので受けない。早期発見、早期治療。そうですか、そうしたい人はそうして下さい。オレには関係ない。日本、アメリカ問わず、今や死亡の一番の原因が医療による治療って事だけいっておく。
 健康診断は法律で決まっているって? どうせ与党の議員は憲法すら守らないんだ、そんなクソ見たいな法律守らななくたって、どうだっていいじゃないか。健康診断は国民の健康を守る訳じゃなく、奴隷をどれだけ長くこき使えるかのの調査でしかない。

 TV、新聞、そんなマスメディアを見ていると頻繁に目につくのが、「○○で健康になる」って話。健康ビジネス。あれもしなさい、これ食べなさい。痛みにはこれが効く。そんな広告や記事、番組を目にしない日がないくらい、健康情報があふれ返っている。
 そりゃあ健康が一番だよ。でも何かみんな勘違いしていないかな。完全な健康なんてものはないって事に。それは幻想だよ。

 確かに歳をとれば、足が痛い、腰が痛い、頭が痛い、胃が痛い、いくらでも不調が出てくる。オレだって長年片頭痛に悩まされている。痛みは辛いものだ。可能なら無くなって欲しいと思う。
 痛みの無い、完全な健康体。そんな健康体欲しいよ、オレだって。だけども、そんなものこの世にはないんだ。あちこち痛い状況で、でもそんな状況でも何とかだましだましやりくりするのが生きる事なんだとオレは思う。

 ところがみんなはありもしない完全な健康を得ようと四苦八苦。あれこれ健康法を試し、サプリメントを試す。そのあげく得たものは、健康とは言えない状態になってゆく。そこでも諦めずに、多くの人はありもしない健康を更に求め続ける健康地獄に陥る訳だよ。日々自分が作り出した、このままだったらどうしようという恐怖におびえながら。

 オレは思うんだけど、まず今の現状を認めようよ。すっかり痛みを無くそうなんて無理な事だって知ろうよ。
 オレは片頭痛もちだ。寝不足、疲れすぎ、気圧の大きな変動、いろんな事が原因で片頭痛が発動する。頭痛が起きる事はどうしようもないんだよ。だけども、それを少しでも軽くしたり、頭痛が起きても寝込まずに何とかやり過ごす事はできる。片頭痛を起さない方法は無いけど、なんとかこの状態と共存する方法はいくらでもある。もちろん頭痛薬なんかに頼らずにね。

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 オレはアメリカのロックミュージックなんて殆ど聞かないんだけど、数少ない例外がNeal Young。彼の作品を全部聞いている訳じゃないけども、Harvestは彼の作品で一番好きなアルバムだな。どの曲も良いのだが、中でもHeart of goldが聴いていて、一番なんだかジ〜〜ンと来る
 この歌でNeal Youngは歌う、

That keeps me searching for a heart of gold.
And I,m getting old. と

 この歌は良き心(Heart of gold)を探し求める、とても真摯で誠実な生き方、在り方を歌った歌で、聴いているととても崇高な気持ちになってくる。だけども現実は冷たく厳しい。そんなHeart of goldは求めども求めども、得る事なんてかなわない夢なんだ。常に求め続けるだけ。
 そしてそんなHeart of goldを探す旅路にいつか疲れ果て、気がつけば年老いた自分がいる。多分この人生では決して見つけられ無いHeart of gold。見つけられないと分かっているけれども、探し続けるしか仕方がないんだ。もう探し続ける事が目的となり、人生の終焉を迎える。またこの人生でもHeart of goldは見つけられなかった。
 そう、Heart of goldなんて何処にも無いものなんだ。そんな無いものは探したって、永遠に見つけられっこ無いんだ。だけども探し続けなければならない。そんな人の愚かさ、崇高さを歌っているのがこのHeart of goldなんだと思う。
Heart of goldの全詩はここを見て

 完全な健康、Heart of gold、共に貴方の頭の中だけにしかない幻想なんだよ。そりゃあ理想は大事さ。でもそれを現実の中に探し求めるなんて、永遠をもってしても不可能な事。いつしかその求める行為自体が目的となり、健康なんかそっちのけで、健康になる事ばかり探求して、ある日ふと不健康に老いた自分がいる事に氣にやっと気がつく。
 もうそんな求めても無駄な事なんか止めようよ。そりゃあ求め続ける心の崇高さは尊いと思うよ。だけども、Heart of goldも、完全な健康も、それはこの世には存在しないんだよ。今の現状をしっかり見つめて、不完全な自分の心、不健康な自分の体で、この辛い現実と何とか折り合いをつけて、少しでも楽しくこの人生を終えようよ。
 Heart of goldにはそんな事は直接うたわれていない。が、歌の根底にはそういう求めても叶えられない事があるよ、理想だけじゃなく現実と何とか折り合いをつけて生きた方がよっぽど心に良いんだよ。でもNeal Youngは不器用な人だと思うから、そんな叶えられない事を愚直にも求め続ける。そんな気持ちが込められている気がする。半ばあきれつつ、自嘲気味に、こういう歌にして
 善悪が入り乱れた心で日々悩み、あちこち痛む体だけれども、それでも必死になんとか日々をやり過ごす。そんな姿こそ実は美しいのかも知れない。そんな悪戦苦闘する姿がHeart of goldなのかもしれない。


Heart of gold / Neal Young

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# by kararachan | 2018-05-22 16:52 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

The Kooks、8月にニューアルバム「Let's go sunshine」を発売!

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 The Kooksが8月に新アルバムを発売する。タイトルは「Let's go sunshine」。前作Listenからもう4年も経つんだね。去年「これまでのところのベストアルバム」を出していたんで、そんなに間が空いている気がしなかった。
 今現在Amazonなんかを見ても日本盤の情報が出ていない。多分日本盤が発売されないなんて事はないと思うのだが。
 前作がヒップホップの有名プロデューサーの制作で、これまでの彼らの音とずいぶん違う作品に仕上がっていて、それは面白かったんだけど、オレ的にはちょっと不満だった。今作は試聴の2曲を聴く限り、路線を修正して、ブリティッシュロックの王道の音に戻ったんだと思う。

 アルバム発売に先行して、そのなかから2曲試聴できる。これがまあ、良いメロディーなんだな。おっさんの腰を蕩けさす、極上のブリティッシュロックがここにある。おっさんラブだぜ。

All The Time / The Kooks


No Pressure / The Kooks

 The Kooksの公式ショップでは現在、このニューアルバムの予約注文承り中。アナログ盤・色各種、トートバッグ付き、もちろんCDに、何とかセットテープ(懐かしー)もある。それぞれサイン付きだ!
 おっさんラブなもんで、オレも日本盤の発売を待たずに、サイン付のCDをもう注文しちゃったよ。13ポンド。送料入れて日本円で2,400円ぐらい。
 いやあぁ、8月にイングランドからCDが届くのが楽しみだぁ。

LP、CDの先行予約はこちら→The Kooks公式ショップ

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# by kararachan | 2018-05-17 17:07 | Trackback | Comments(0)

うらぶれた男女が、場末の飲み屋で「愛の残り火」をデュエット Human League Don't you want me

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 ちょっと前に自分で書いた文章を読み直してみたけど、勢いで書いていることが多くて、イヤー酷いなぁ―、赤面しちゃうね。自分で書いたのに、たまに面白いものも有るんだけども。まあ、それはさておき、これまた記録だから、明らかな誤字脱字以外修正せずにそのままにしておこうと思う。オレは知恵遅れの首相みたいな事はしないのだ。

 テクノポップなんて言葉はもうとっくに死語だよな。オレが中学生の頃に、テクノポップが流行りはじめた。1980年。まだろくにロックのロもろくに知らない時期だったのだが、そのテクノと言う言葉に何だか物凄い未来感を感じた。どんな音楽よりも、ワクワクするものがあったね。機械が奏でる電子音楽。なんて未来っぽいのだ。でも実際には自動演奏なんかほとんどなくて、YMOだって大部分の演奏は手で楽器を弾いていたんだよな。(YMOなんかフュージョンバンドみたいだったよな。今思えば)。
 そんな未来臭プンプンのテクノポップに、オレや同級生は直ぐに夢中にならない訳が無い。テクノポップを聴けば、こんな田舎に居ながらも、時代の最先端にいるような、そんな錯覚を覚えていた。
 ラジオからはそんなテクノポップのヒット曲が次々と流れてくる。Human Leagueの「愛の残り火」もそんな曲のひとつだった。男女の掛け合いの、耳障りの良いポップなメロディー。ノリノリのシンセベースに、シンセサイザーの作る音は未来のポップス。今でもこの曲は大好きで、これを聴くとあの時代のにおいが蘇ってくるな。

Don't you want me / Human League

 そんなHuman Leagueなんだが、つい先日この曲のPVが見たくなってYoutubeで検索してみた訳だ。ライブ映像もずいぶん出てくる。いったい最近の彼らはどうなっているのだろうと思って見つけたのがこのビデオ。見た瞬間に凍りついたね。35年前に輝ける未来の音楽と思って聴いていたこの曲、まさにその同じ曲をその未来にいるオレが聴いてがく然とした。そのPVに映るメンバー達は、まるで場末の飲み屋のホステスと客のようにしか見えなかった。子どもの時に思い描いた未来は場末のスナックだったとは。

Don't you want me / Human League

 以前ある集まりに顔を出し、その流れで参加者のおっさん方とスナックの2次会まで付合う羽目になってしまった。○林署OBのおっさんたち。地元では良く知られている話だけども、○林署の職員てのはろくに働かないって事で有名だった。やれ労働者の地位向上だの、平和だの、憲法9条を護れだの、そんな活動ばかり一生懸命。肝心の大事な本業・山仕事をほっぽって、そういう事ばかり熱心にやっていた税金泥棒達。
 今でもえらそうなことばかり言っている、そんな営○署OBのおっさんと場末のスナックに行った訳だよ。それだけで憂鬱になってくる情景だよな。
 そんでそのオッサン達は、そんなスナックでは何をするのかというと、誰かが歌う昭和歌謡に合わせてチークダンスもどきを、場末のホステスとする。ちょっと嫌な景色だ。と思っているとそのオッサン、年季の入ったおばちゃんホステスの乳を揉みながら踊っているではないか。こんな日本の東端の流刑地みたいな場所の寂れたスナックでは、それが日常風景なんだな。日頃えらそうに立派なことを言っているオッサンは、酔っぱらって老ホステスの乳もみだよ。まったく立派な人達だよ。

 子どもの時に思い描いた遠い未来。科学技術が発達した明るい未来が待っているんだろうか? はたまたBlade Runnerに描かれていたようなデストピアの未来が来るんだろうか? 
 35年後に実際にその思い描いていた遠い未来に、今オレは到達してしまったわけだよ。そこで見たものは、場末のスナックで、老ホステスの乳を揉みながら踊りるおっさん。ピーヒャラ、ピーヒャラ、乳揉むポンポコリンだ。予想もしなかった最悪の未来だなこりゃあ。
 未来の音楽テクノポップ。それが35年経ったら、場末のスナックでデュエットする酔客のようになってしまった「愛の残り火」。
 未来に生きるとは、何とも寂しいものだ。
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# by kararachan | 2018-05-17 15:57 | 音楽 | Trackback | Comments(1)

ザ・モップス 日本のロック黎明期の奇跡の一つ

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 こないだ取り上げたコンピレーション・アルバムの中身でも触れたけど、日本のロックの黎明期にザ・モップスというバンドがあった。
 オレがこのバンドを初めて知ったのは、たぶん渋谷陽一のサウンドストリートだと思うんだけども、もう定かじゃないな。

 その当時は(1980年代半ば)、ぱっとしない俳優としか認識していなかった鈴木ヒロミツがロックバンドのボーカルだったと知った時は驚いたね。そのころ日本のロック黎明期の再評価みたいな事があって、ジャックスだけではなく、ザ・モップスのレコードも廉価版で発売された。オレが手に入れて、初めて彼らの音を聞いたのはそういうレコード。「モップスと16人の仲間」というアルバムだった。
 帯には「鈴木ヒロミツが歌わないのは犯罪である」という渋谷陽一のお言葉が書かれていた。冴えない俳優の鈴木ヒロミツはいったいどういう歌手だったのか? 聴いて納得。これは、こんなボーカリストが歌わないなんて、無期懲役刑にしても良いほどだ! 後智慧で日本初のサイケバンド、GSの異端児なんて云われていたことを知ったが、彼らこそ正統な日本のロックの王道だと思う。オレは彼らの活動全部を詳細に知る訳じゃないが、ヘラヘラしたGSバンドの中ではこんな王道の音なんか出されちゃ、そりゃあ浮くわな。

たどり着いたらいつも雨ふり / ザ・モップス
 
 これは吉田拓郎作の曲なんだけども、ザ・モップスの代表曲の一つ。とにかくずぶとい星勝のギター音、そしてそのギターに負けじと迫力のボーカルを聞かせる鈴木ヒロミツ。もう暑苦しくって最高。


 御意見無用 / ザ・モップス

 これまた暑苦しいナンバー。まだ日本にロックシーンなんてものがほとんど無いような状態で、なんで星勝はこんなセンスのあるギターリフを引く事が出来たんだろう。もう奇跡だと思う。練習すりゃあいくらでも速弾きなんかできるが、このリフのセンスは練習したって身につける事なんか出来ない。今と違い、海外情報の乏しいこの時代に、輸入盤やラジオやなんかで、必死に海外の音を取りこんでいたんだろうか? 曲の後半が、民謡のリズムになるのだが(阿波踊り?)、ハードロックのリフトなんとまあ相性のいい事。


月光仮面 / ザ・モップス

 まだロクなシーンすらない日本のロック黎明期に、ジャックスやザ・モップスみたいな、海外のロックに決して見劣りする事が無い、超個性的なバンドがこの時代に生まれたのはとても興味深いと思う。この時代、大概のものは海外のロックの物まね、パクリ、コピーバンドばかりだったのに、彼らは違った。もちろん影響を受けてはいるけれども、その影響をちゃんと消化して自分の血肉として昇華させて、オリジナルの音を作り出していた。ギターをただ歪ませればロックじゃないんだよ。そこに創造、自由がなければ。
 中高生時代に、こういう昔のロックバンドを発掘していて、日本のロック黎明期の奇跡にオレは驚かされた訳だ。


朝まで待てない / ザ・モップス

 それにしても鈴木ヒロミツが若くしてなくなったのは、とても悔やまれる。そして本格的にボーカルとして復活しなかったのが残念でならない。鈴木ヒロミツ2007年没。

 最近このブログのアクセスを伸ばそうと色気を出しているのだが、その割には取り上げるバンドがザ・モップスじゃ、アクセス急増は望めないね。
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# by kararachan | 2018-05-14 17:04 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

30年以上前の古雑誌の有効活用方

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 1980年代前半から90年ぐらいまでにかけてのロッキンオン、ロッキンオン・ジャパン、宝島が大量に実家の屋根裏から出土した。もうとっくに処分されていると思い込んでいただけにオレもびっくり。保存状態もそれほど悪くない。この話は去年も書いていたと思う。

 そんで、この古雑誌、もう30年以上前のものだから結構な値段がつくんじゃないかなって、内心ワクワクしていたのだ。ところが、ヤフオクに出品しても、売れれば1000円以上になる事もあるけれど、買い手がいなければ1年でも2年でもずっと出品中。他の出品を見ていると、なんせブツに動きが少ない。売れないって事だね。それだとちっとも特典の無いヤフープレミアムなんて無駄金を月に数百円も払わなければならなくなる。正にドブに金を捨てる行為だ。そんなのPoorレミアムだ。だからヤフオクで売るなんてことはやめた。アホらし。

 次にロック専門店なんかの古本屋にまとめ売りを考えてみた。そこではロッキンオン・ジャパンが2000円とか高値で取引きされている。「これは!」と喜び勇んで買い取りを申し込んでみたが、結果はあえなく御断りのメールが届く。

 そんな事もあり、大量のロック雑誌、それに1982年ごろから約10年分のFM fanが今オレの家に邪魔くさく積んである訳だ。さてどうしたものか。

 そこでオレは決心した。これは我が家の家宝としてこのまま保存しておこうと。そして将来これを有効活用するのだ。

 というのも、うちら夫婦の秘密の作戦、いつの日かロック喫茶・雑貨屋を開くという計画があるのだ。そう、斜里、斜里近辺にはオレが心底くつろげる場所がないんだな。無いんなら、あれこれ不満を述べるくらいなら、自分で作ればいいべさ。美味しい紅茶がいろいろ飲み比べできる喫茶店、安心安全な食品を扱っているショップ。そりゃあ友達がフェアトレードのお店なんかやっていたりするんだけど、オレの好みとぴったり一致する訳じゃない。オレは別にフェアトレードだけにこだわっていないし。それなら自分好みの店を作れば良いんだ。そのショップと被る部分もあるけれども、違う方面もカバーしている。そういうお店が数店こんな地域にあったって良いと思うんだよ。繁栄ってそういうものだろ。飲食店は、似たような飲食店が集まった方が、繁盛するじゃないか。

 もちろんそんなショップだけでは売り上げなんて知れたものだから、そこをカバーするのが喫茶部門。いや喫茶部門こそメインか。趣味のお茶を実益に繋げられれば、こんな幸せな話は無いと思うのだ。理想と現実は違うというが、まあやってみなくちゃね。失敗しても路頭に迷うのはうちら夫婦だけだ。最悪の場合借金を残して海外逃亡だ。
 そんなロック喫茶なら、この大量の古雑誌が役に立ちそうだ。どうせ最新のロックなんか店内には流れない。60年代から90年代までの音楽が中心。そんな喫茶店の本棚には、こういう古ロック雑誌が相応しい。「人○革命」なんか並んでいる喫茶店には、そういう人しか集らないだろ? 「人間○命」なんか全巻揃っている喫茶店、料理店なんか、オレは二度と足を踏み入れないね。

 問題は、引きこもりの、人嫌いの店主が接客業をつとまるかだ。おまけに電話恐怖症だから、電話が鳴ってもなかなか出ないぞ。いや電話は付けないw でも大丈夫だきっと。類は友を呼ぶで、オレみたいな客が来る。いや、そういう客じゃないと接客できない、オレはw
 そうか、わかったぞ。ジャズ喫茶はなんでみんな眉間にしわを寄せてだまって音楽を聴いているか。人付き合いの嫌いな店主に、人付き合いの嫌いな客が集るから、皆しゃべらないんだ。うん、これならやっていける。

PS:もしこの大量の古雑誌が欲しい方がいれば、送料込みで2万円で売りますw オレのロック喫茶計画の足を引っ張りたい人はどうぞ、コメントをつけて下さい。

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# by kararachan | 2018-05-14 11:35 | 書籍 | Trackback | Comments(0)

何でも混ざって何が悪い! Anthraxはパンクだろうが、ラップだろうが何でも取り込むのだ

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 何でも混じって何が悪い。ロックは犬なんだよ。しかも雑種犬なんだよ.何でも混じっているんだ。そうだ、うちの犬(一応正統なラブラドール)なんか、純血犬のはずなのに、なんだかきつね見たいな顔をしているぞ。絶対に先祖にきつねが混じっている。さらにたぬきもだ。

 長らく渋谷陽一・ロッキンオンの洗脳下にあったので、「メタルは敵だ」がオレのロック生活の信条でもあった。なんだけども、もともとはパンクを好きになる前はヘビーメタル、ハードロックが好きだった。Iron MaidenだのDeep Purple、White Snake、Gilanなんかよく聞いていたよ。でも、サウンドストリートで、メタルは悪だ、ダサいなんて聞かされ続けていたら、転向しちゃうよな。そんな訳で、高校生の頃、周囲はヘビメタブームで、メタルファンばかり。洋楽聞いているヤツの大半は何奴もこいつも、Def LeppardやJudas Priest、SAXON、もちろんIron maidenに伴 俊作、、、じゃなかったVan Halenなんかのアルバムを小脇に抱えていたよ。オレ、パンク好きの仲間とつるんでいたので、そういうメタル好きの奴らをダッセーと小ばかにしていた。もともとはSex Pistols聴くよりも前にIron Maiden聴いていたくせにね。
 そういえば、この当時のメタル好きは、何故かJourneyとか産業ロックも愛聴していたな。だからなおさら馬鹿にしていた、オレは。
 面白いのは、何故かツッパリ君(といってもオレの高校は田舎の進学校だったので、なーんちゃってツッパリ君。見かけだけ)に限って、日本のメタルが好きだったりした。アースシェイカーとか、44マグナム、はたまたラウドネスとか。

 そんなオレだったが大学生の時に転機が訪れた。オレは昔から変なものが好きで、「ヘビーメタルバンドなのにラップをやっているバンドがある」なんて話を聞くと、それってどんな音なんだろうと氣になってしまう。なんかそういう型から外れてしまうものって、オレは引きつけられるんだよね。ロックって本来は自由なものだと思うし。
 そんな訳でメタルバンドなのにラップもやるって言う、Anthraxが氣になって氣になってしょうがなかった。でも、オレはパンク・ロック・ファン。ヘビーメタルなんか聴いたら、恥ずかしいなんて自分を縛っていたんだな。そんな事は誰も氣になんかしない。

Bring the noise / Anthrax
 
 そんなある日、学校帰りに立ち寄ったディスクユニオンで、思い切ってAnthraxの新譜「Persistence of Time 」を買っちゃたんだな。しかも中身を聴きもしないで。考えてみればこれが、人生で初めて買ったヘビーメタルのアルバムだったよ。1990年リリースの作品だ。

 まるで工事現場の何か工作器具が、フル回転で回っているようなノイズ、いやギターのリフから始まるこのアルバム。正直なところ、ハードコア・パンクなんか聴いていたオレとしては、違和感の無い音だ。もう冒頭から強制的に盛り上がります。ズンズンズンズン、まるで巨大なローラー車が街を非情に潰して平らに均して行くみたいな、この爽快感。このアルバムはよく聴いたね。おまけに最後の曲なんか、ハードコアパンクといえばこのバンド、Dischargeのカバーなんか入っている。パンクとメタルには垣根なんかなかったんだ。垣根はファンが作っているもんだって、この時思ったね。Anthraxは自由だ。ロックだと。
 でも、ハード・コアラ・パンダ仲間の後藤にはちょっと馬鹿にされた。え、それってヘビメタじゃん。だっせーって。

Got the time / Anthrax
 これはなんとJoe Jacksonの曲のカバー。最高のメタルナンバーに仕上げられていて、違和感なし。


Time / Anthrax

 アルバムは、全12曲(12曲目は日本版だけのボーナストラックで、Dischargeのカバー。原曲はパンクだが、全く違和感なし!)

1.Time
2.Blood
3.Keep It in the Family
4.In My World
5.Gridlock
6.Intro to Reality
7.Belly of the Beast
8.Got the Time
9.H8 Red
10.One Man Stands
11.Discharge
12.Protest and Survive


One man stand / Anthrax
 
 このアルバムで一番好きなのが、このOne man stand。このイントロが流れてきたら直立不動になっちゃって、ヘンドバンクに備えちゃうよな。この曲、当時中国の天安門事件でたった1人の男が戦車に立ちはだかり、その戦車を止めてしまうという出来事を歌った曲。たった1人でも、立ち上がればこれだけの事ができるんだという歌。メタルにしては非常に政治色が強く、ハードコアパンクの精神がここに生きている。まるでDischargeそのものだ。

 こんなことを切っ掛けに、その後オレの音楽趣味はどんどんジャンルにとらわれずごった煮になって行くんだな。そうその後のグランジムーブメントのバンドたちのように。

 結局のところ、Nirvana見たいなバンドは(やつらはオレと同世代だ)、パンクの洗礼、メタルの洗礼、ビートルズなんかの洗礼を同時に受けて育ってきた奴らだから、自然と全部がごっちゃになってしまう。だからNirvanaは基本パンクの音なのだが、ハードロック、ヘビーメタル風味が添加されていて、鼻歌で歌えるキャッチ―なメロディーなんて事になってしまっている。
 身の回りにいるパンクバリバリとかメタルバリバリのオッサンがいたらよく観察してみるといい。こっそりとメタル、パンクを聴いているから。
 
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# by kararachan | 2018-05-12 10:41 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

日本のロックの黎明期が記録されている「極東ロック・レアトラックス」

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 これは社会人になって直ぐ頃の事だと思う。その頃ゼミOB会があって、2次会はカラオケになだれ込んだんだな。その時にオレは調子に乗って、巻上公一のイヨマンテの夜を歌った事がある。いやあぁ、回りの連中みんな引いたね。電車に乗ってて隣の人がゲロしたみたいに、さーーーっと。「これ何の歌?」「右翼の歌かなぁ」なんてヒソヒソ会話が聞こえてくる。でも歌いはじめたらもうどうしょうもない、最後まで巻上になりきって朗々と歌い上げたさ。今思い出しても冷汗が滴り落ちる。

 オレが何でそんな阿呆な事をしたかというと、ちょうどこの頃に「極東ロック・レア・トラックス」というコンピレーションがえらく氣にいってて、愛聴していたんだな。中でも一番最後のトラック、巻上公一の「イヨマンテの夜」を。
 それと同じ頃、ワハハ本舗の梅垣義明が、この曲を流しながら全身金粉、そして巨大なペニスサックを付けて腰をフリフリ暴れるというネタをテレビやっていた。どうもそんな番組を喜んで見ていたのは、ごく一部だったようだ。この歌を歌えば受けると勘違いしたオレの暴走。ちなみに、梅垣のこの芸は、TV局にウタリ協会から抗議があったようで、永遠に封印されてしまったそうだ。そりゃあアイヌは怒るわ。それ以外にも、このころは(25年前)今じゃ放送できないような番組が多かったな。

 このコンピレーションを聞くと、そんなオレのおセンチな青春時代が蘇る。
 収録曲は下記の通り。東芝EMIに残されていた、お蔵入りしたレアな音源をこれでもかと収録した作品。

1 どろだらけの海 / RCサクセション
2 涙でいっぱい / RCサクセション
3 花が咲いて-別バージョン / ジャックス
4 ロール・オーヴァー・ゆらの助-別バージョン / ジャックス
5 ほんとだよ / 遠藤賢司
6 夜汽車のブルース / 遠藤賢司
7 恋人達の願い / ハプニングス・フォー
8 御意見無用-いいじゃないか 日本語バージョン / モップス
9 たどりついたらいつも雨ふり / モップス
10 汽車 / 久保田真琴
11 カントリー・ドリーマー-英語バージョン / ブラウン・ライス
12 くりかえし / クロニクル
13 遠い日々-Days In The Past-シングルバージョン / コスモス・ファクトリー
14 ピクニック・ブギ-Live- / サディスティック・ミカ・バンド
15 銀河列車-Live- / サディスティック・ミカ・バンド
16 SPINNING TOE-HOLD NO.2 / CREATION
17 フレッシュ・ベジタブル / マジカル・パワー・マコ
18 イヨマンテの夜-熊祭りの夜 / 巻上公一


 1曲目のRCは極初期のフォークトリオ時代の演奏。1970年発売されたシングルのB面との事だ。フォークなのに、とってもR&Bの香りがする。そしてもうすでにガタガタと歌っている清志郎さん。たぶん彼が18か19歳の頃の録音のはず。


涙でいっぱい / RCサクセション

 実はこのCD、3と4曲目のジャックスの歌が目的で買ったものだった。この頃ずいぶんとジャックスに入れ込んでいて、インディレーベルで発売された彼らの2万円近いボックスセットなんかも買ったなぁ。そんなんで、こんな未発表バージョンがある聞けば、こんなアルバムまでチェックしていたのだ。
 この別バージョンの花が咲いては、とってもディープにエコーがかかっていて、まるで深海の底でジャックスが歌っているようだ。彼らの幽玄性がより強まっていて、オリジナルアルバムのバージョンよりもこの方がオレは好きだな。

花が咲いて / ジャックス
これはアルバムバージョン。これでも十分海の底


 オレにとってもう一つの目玉はモップス。実はおれ高校時代にこのバンドを知ってしまっていた。スズキヒロミツは日本を代表するスーパーボーカリストだと思う。当時渋谷陽一は「スズキヒロミツが歌わないのは犯罪だ」なんて、再発LPの帯に惹句をよせていたが、正にその通り! ぱっとしない俳優としてその生涯を終えてしまわれたのが残念でならない。
 そんなモップスのパワフルな演奏が、ここには2曲収録されている。御意見無用は英語バージョンで発売されていたらしいが、これは日本語。もう、星勝のギターが爆裂していて、ドラムはカミナリさまのよう。そしてスズキヒロミツはもう、仁王像のような形相で歌っていそうなこの曲。もうサイコー。ハードロック、サイケ、そして日本民謡が合体した、ロック黎明期の奇跡のような傑作だと思う。
 続く「たどりつけばいつも雨ふり」は、吉田拓郎のカバーなんだけど、ずしっとしたハードロックに仕上がっていて、オレはおしっこを漏らしそうになるな。

御意見無用 / ザ・モップス


たどりついたらいつも雨ふり/ザ・ モップス

 そんな雑多な印象のこのアルバムなんだが、最後の最後で巻上公一が全部をかっさらって行く。もう、これまで聞いていたこのアルバムはいったい何だったんだろうというくらい、この曲のインパクトの前に、その前の曲全てが霞んでいってしまうな。おかげでオレは恥をかいたw

イヨマンテの夜 / 巻上公一
youtubeには見つからなかったけども、ニコニコに音があった。聞け!この巻上公一の熱唱を

極東ロック・レア・トラックス」1989.8月発表。東芝EMI CT25-5579
 東芝EMIと言えば、このアルバム発売の前年にRCサクセションの「カバーズ」が発売中止になったんだよな。「素晴らし過ぎて発売できません」。発売中止にするのはアルバムじゃなくて、親会社の原発だろうよ。
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# by kararachan | 2018-05-11 17:23 | 音楽 | Trackback | Comments(0)